カルトカウンセリング


ご承知のように日本においてカルト問題に苦しむ方々、そしてご家族へのサポート等に関しては、これまで宗教者(牧師、僧侶)や弁護士、心理学者、臨床心理士、宗教社会学者、脱会した方々やそのご家族等が中心になって取り組まれてきました。

 

しかし、実際には家庭内での様々な問題も色々と絡み、臨床心理学的な幅広い観点から臨床心理士や公認心理師等の専門カウンセラーによる助言や対応が一層求められるようなってきているように感じています。

 

ただ残念ながら、そうしたサポートを得たいと思っても、実際にはどこにどのようにすれば良いのか・・・、我が国ではまだまだ、その種のリソース等、少ないように思われます。

 

私は長年、大学の学生相談の中でこの種の問題にも関わるとともに、日本脱カルト協会(JSCPR)のカウンセリング部会長として微力を尽くして参りました。

 

こうした問題は色々なことが関係して、すぐにうまく展開することはなかなか難しいように思いますが、ご一緒に考える中で少しでも解決のきっかけ等得られたなら、と願っております。

 

相談例として(こんな時にどうぞ)

●子供が変な宗教(団体?)にはまってしまったようで心配

●家族(パートナー、親、兄弟、姉妹、親戚)や友人の様子がどうも変

●加入している団体に疑問を感じているが、どうしたものか

●団体を脱会したものの、今後どうしたら良いか、心身共に調子も良くない

●この問題に詳しい弁護士や宗教者を紹介して欲しい

●経過も長く、セカンドオピニオン的に意見をききたい 他

 

〔ご利用の方々の声から〕

●日本でもこうしたカルト問題について、専門の臨床心理士に相談できる所ができて良かった。

●自分が学生の頃は今のような状況ではなかった。啓発用の書籍やブログ、You Tube 等最近充実したものが増えてきた。その意味では今の大学生達がうらやましい。

●JSCPRにあっては、もっと一般人も相談しやすい状況や仕組みを作ってほしい。

●大学等と同じように、駅とかにも注意を促すビラやポスターがあったら、こんな目に合わなかった。そう思うと悔しい。

●カウンセラーを色々探してみたが、何か怪しい所が多く、ちゃんとした所(人)を求めていた。

●マルチ商法に子どもがはまっていて大変。宗教カルトやアディクションのことについても学ばねばと思っている。

●今まで少しでも早い解決を・・・と焦って、結局たくさんお金を使ってしまった。信頼できる人とじっくり行う必要性を痛感している。 

●若い頃に抱いた神への想い、あれから随分回り道したものの、会から離れた今、もう一度客観視する作業を経て、次へ向いたい。

●ずっと団体とのかかわりが続き、そのあと仕事も転々として苦労の連続だった。運よくパートナーと出会い、子も授かり。というところで、これからの人生、どう生きていくか・・・。

●宗教2世として様々に苦しんでいるパートナーを支えてあげたい。そして団体よりも自分との時間を大切にして過ごせるようになってほしい。

●家の宗教のこと、もう自分は離れているものの、結婚となると相手に引かれてしまった。恋愛と結婚は違う・・・とはよく言われるがやはり残念。

●家族がスピリチュアルな世界にのめりこんで困っている。さてさてどうかかわっていくと良いか。自分の親が不仲、また大変な出来事も色々あって、そこにつけ入ってきた宗教。やめればバチがあたる・・・との呪縛。さてどうしたら逃れられるか。

●たまたまでしたが、やっと良い所を見つけられて嬉しく思います。

●人とうまくかかわれず、学校でもうまく過ごせなかったところで出会った宗教。最初は居心地良かったものの、恋愛禁止は辛かった。人生で貴重な青年期、大切な時間と出会いを失い、これからどうしていくか・・・。

●団体とは20年余色々あった。やっと正式に脱会届を受理されたもののフラシュバックが大変。色々整理して次に進むためには自分だけでは困難。一緒にその作業を担ってくれる存在を求めてきた。

あんなまじめでいい子が変な教祖?にとられてしまった。何が悪かったのか、悔しくて仕方ないが、色んな専門家の力を借りて腰をすえて作戦を立てていきたい。

●宗教2世として長い間生きてきたが、正直言ってしっかり信じたことは無かった。もう脱会したいが、親と良い関係は続けたい。どうしたものか。

●はからずも生活保護の身になってしまったが、相談の面で色々便宜を図ってもらえて有難い。相談の利用(回数)は限られるが、1回1回を大切にしていきたい。

●聖書を共に学んだこと、それは自分の支えにもなっているが、一方で会の良くない評判も聞く。それに惑わされるな、といつも言われたりしているが、どちらが正しいのか。

●ミニカルトとでも言うべき宗教にのめりこんでいった妻、子どもも彼女寄りになってしまって辛い。早く何とかしたいのだが・・・。

●カレが宗教に気持ちが向いていることはわかっていたが、こんなに寄付していたとは・・・。団体もしっかりターゲットにしてきている感じ。先が思いやられる。どうしたものか・・・。

●実に長い間関わらざるを得なかった団体。色んな恨みや憎しみもあるが、先生との語らいの中、浄化というか、腎臓の透析を受けている感じ。

●法の合間を縫ってスレスレの悪徳商法にはまっている子ども、さてどうしたものか。先ずは家族が様々に学びながら、一丸になって次に向けて準備し続けるしかないか。

団体とのこれまでの長い経緯をまとめる作業は色々思い出されて、また失った時間のこともあって苦しく辛いが、自分なりの様々な想いや歩みを整理する貴重な機会。ナラティブ等と言わずとも、良きセルフカウンセリングにもなっている。